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色眼鏡
【意味】
偏った物の見方。先入観にとらわれた物の見方。
泰ちゃんが生まれてから、町を歩いていて赤ちゃんがいるとついつい目で追っている自分がいる。
「〇ヶ月くらいかなぁ」
「泰ちゃんと同じくらいかなぁ」
なんてことを自然と想う。
赤ちゃん可愛いなぁと以前にも増して思うようになった。
よその子も可愛いけれど、それでも我が子は格別だなぁって思ってしまう。
なおちゃんとそんな話をしたときに、やっぱりなおちゃんもそうらしい。
そして聞いてみるとどうやらその度合いは僕のそれよりすごいのではないかと感じられる。
先日、支援センターで「お話会」というものが催されたらしい。
そこでの子ども達の様子は、
お母さんに抱っこされて聞いてる子
そこかしこで勝手に遊んでる子
と様々だったらしい。
そんな中で泰ちゃんは1人で座布団に座り、お話に聞き入り、「おー」とか「あー」とか反応しながら聞いていたらしい。
いいお客さん。
写真を見てつい笑ってしまった。
今朝
家のベランダに冬用の薪を積んでいたら、原付でハジメさんがやってくる。
「鹿が檻に入った!」
行ってみると大きな雄鹿が檻の中にいた。
それは去年の冬、早朝車の前を横切った神様かと思うような大きな鹿のようだった。
必死に檻から出ようと檻に体当たりを繰り返していた。
村の人は少し下手(しもて)の猟師さんにとどめを依頼していた。
僕はまだ眠っているなおちゃんと泰ちゃんに報告に向かった。
「あの時の神様のような鹿が捕まった」
僕はまだ寝ぼけ気味のなおちゃんにそう告げた。
猟師さんの銃声が響く。
1発。これは耳を貫通。
2発目。大きな体が静かに地面に沈んでいく。
途中まで寝ぼけていた泰ちゃんもしっかりと鹿を見つめる。
100キロ近くはある体を引きずり出していくのは大変だった。
さっそく血を抜いて解体にかかる。
いつものように、後ろ脚、前脚、背肉と取って運ぼうとするが重さにズッシリと来る。
帰って調理。
前脚と背肉1本を村の人にあげたが、それでも当分の間のお肉はありそうだ。
僕らも回を重ねるごとに段々と段取りよくなってくる。
なおちゃんも今では慣れたもので、手際よく
・ミンチ用
・ローストベニスン用
・焼肉用
・煮込み用
・燻製用
と処理していく。
今回は鹿から腸を取り出してソーセージに挑戦しようとしている。
あと、もう1つは前々から「次鹿が取れたらやろうと思っていた」『シカ肉の油漬け』をしてみた。
肉を3時間蒸し器で蒸して、そのあと塩、胡椒、コンソメ、酢、サラダ油で漬けるとシーチキンのようなものになるらしい。
最近読んだ猟師さんの本を参考にして作ってみた。
2キロくらいはあるこの「油漬け」。これがもし成功すればもうシーチキンの缶詰を買う必要がなくなる。
楽しみである。
【番外編】
~お前だったのかアレックス~
夕方、もらってきた栗の木を薪用に切っていたらクニオさんが
「センセイのかけた罠に鹿がかかっとるで!」
との報告。
そう、だいぶ前に田んぼの近くにかけた罠のことだ。
行ってみたらこれまた大きな雄鹿がかかっていた。
ただ、残念だったのは、段差になっているところにワイヤーをひっかけたまま、落ちて息絶えていたことだ。
今朝、見回りしたときに気付かなかったのは落ちていたから。
発見が遅れて、山に葬ることにした。
田んぼも今年は諦めて囲いを片付けたときのこと。
米を守ることも出来ずに、今さらかかった鹿は落ちて息絶えていた、という救いようのない話。
せっかく獲った獲物はしっかり食べてあげなきゃという想いでやっているので、そのまま山に返しに行くのがなんだか寂しかった。
罠の仕掛ける位置。
勉強になりました。
こうやって鹿を獲って食べていると、よく
「かわいそう」
とか
「残酷」
とか言われることもあります。
それを言うなら、食べられるために生まれてくる、鶏・豚・牛はどうなんだろうって思ってしまいます。
田畑にまで侵出してきて荒らす鹿を獲って食べることの賛否はそれでも分かれるかもしれませんが、獲るからにはしっかりと頂こうと思ってやっているだけに、今日の2頭目の鹿を山に返しに行くときには暗い気持ちになりました。
ここ2日でだいぶ涼しくなってきた。
半そで半ズボンのパジャマで寝ると朝起きたときにちょっと寒いくらいだ。
机の引き出しにしまっていたおじいちゃんが作った温度計を取り出した。
18℃をしめす。
すっかり秋めく。
最近の人との挨拶の定番は
「やっと涼しくなってきましたねぇ」
秋だ。
先日の台風の雨風で落ちたクルミと銀杏を生徒と集め実をむいた。
今乾燥中。
山ではヤマボウシの実がなっているかしら・・・と想像を膨らませる。
家の隣の栗の木はそろそろ実を落としますよと言わんばかり。
去年やってみて美味しかったイチジクのドライフルーツを今年もしたい。
今年は干し柿成功するかな?
柿渋塗料作りもしてみたいんだなぁ・・・。
生命力に満ち溢れる春・夏が終わり、みんなが落ち着いてきている雰囲気。
ゆっくりと趣味の世界を楽しむ冬への準備。
フルタイムで働くことによって制限られる家族との時間。
たまの休日土曜日に氷ノ山にてピクニック。
気付いたら同じポーズ。
泰ちゃんのお座りには安定感が出ました。
そろそろハイハイをしてくれるのかなって思っています。
食卓にハーブが登場する機会が増えてきました。
先週末は「ここはドイツか?」って思うような料理でした。
たまの肉・魚がとても美味しい。
家で酒を飲まなくなりました。
でも酒は嫌いじゃありません。
早くなおちゃんもお酒が飲めるようになったら良いのに・・・。
3人で散歩していたらカメラ持って倒れている人がいました・・・
うそです
東京から取材に来てくれました。
写真の左に切れているのは、泰ちゃんの注意をひくためにススキを揺らしているところです
午後は雨予報だったけれど、晴れ間がちょうど覗いて良い光加減でした。
プロのカメラマンに撮ってもらうのは結婚のとき以来でなんだかくすぐったかったです。
「はい、そこで笑顔ください」
「奥さんとご主人が向き合う感じで」
・・・などなど
笑顔がこわばる感じでした。
それでも取材の最後には
「3人がとても絵になるのでいつもより多くシャッター切っちゃいました」
とか言ってくれたり。
人を気持ちよくさせるのって仕事をする上で大事なんだなって思いました。
関東から鳥取に移住した人特集
ちょっとした記事のために東京から来てくださいました。
それにしても取材を受けていて、今智頭町に住んでいる状況だったり、すべてがなんだか偶然の重なりで、思ったように行かないものが人生だとしたら、この先の人生はどんなものになっていくのか楽しみでもあります。
大学のときの先生が
「人生うっかり」
って言ってましたが、ほんとにうっかり智頭町に移住して生活が続いています。
取材の後の集落の飲み会で
「どこでも良いんだけれど新田がいいね」
ってなおちゃんが言ってました。
僕もそうだなって思いました。