けいちゃん
と聞いて
「あ、飼っているウコッケイのけいちゃんか」
とピンとくる読者はどれくらいいるのだろうか・・・。
最近けいちゃんを日中放し飼いにしている。
実はあとの2羽のうっちゃんとこっちゃんは(病気で?)死んでしまった。
餌は前にも触れた粗飼料(米ぬかと木屑を発酵させたもの)を主に与えていてプラス野菜くずやその辺の草(緑肥)だ。
あまり栄養が無いせいかなかなか卵を産まない
ならば、自分で好きなものを啄ばんで下さいと日中は放し飼い状態。
夜は小屋でお休みいただいています。
実はお友だちからウコッケイを数羽頂くことになりそうです。
(まだなおちゃんには言ってませんが・・・)
雪が降る前に小屋を補強しなくては。
「優先順位を考えて」
って怒られないように、色々ぼちぼちと出来るときに進めていこうと思います。
先日、隣村の木工房でお昼ご飯にカレーをご馳走になった時のこと
カレーをそこの職人さんが作った木のスプーンで食べさせてもらった
僕はその時に嬉しい感動に包まれた
今までの人生で食べてきたカレーを僕は楽しみきれていなかった
カレーを食べる楽しさ・美味しさの多くを僕は得ることなくみすみすその機会を逃していたのだ。
僕はそのほとんどの機会をステンレスのスプーンで過ごしていたのだ。
その職人さんが作ったスプーンというのはまるで一口、一口スプーンとキスしているようなそんなフィット感を毎回毎回僕の唇に感じさせてくれる。
上唇と下唇がスプーンに接するその絶妙な形・触感・温かみといったらなかった。
僕は今まで何を気にするわけでなく、ステンレスのスプーンでカレーを食べていたことに対して激しく後悔した。
同じカレーでも味わいが異なるのだ。
こうして、秋の夜長、僕は木を削りだした。
「かわいい」という言葉はもともと「かはゆし」←「顔映ゆし」という変形でできた語。
思わず目を背けたくなるような哀れな様子、という意味。
もともと、「かわいそう」は「かわいい」から来てたんですね。
【シカの命を奪う話です。苦手な人は読まないで下さい】
朝7時前
家の電話が鳴る
この時間帯の電話・・・
「きっとシカだ・・・」
電話口で応対するなおちゃんの言葉に遠くから耳を傾ける
果たして、その通りだった。
ほんとに多いこの時期のシカの捕獲
いつもお世話になっているおじいさんからの電話、出勤前の時間だったが現場に向かってみることにした
現場に行ってみると、まだ生きているではないか!
「なんとかしてごせぇ」
実は僕はこんなに元気な状態のシカと生命与奪を感じながら正対するのは初めてだった。
それでもやるしかない。
フィリピンでなんども豚、水牛を撲殺する現場はみている。
猟師さんの本でも撲殺の現場がリアルに再現されており、それらのイメージが頭の中を高速回転していく。
「やるしかない」
僕は車に積んであったハンマーを手にする。
1発目
緊張と興奮での昂ぶりのせいか空振り
2発目
思い切って脳天に向かって振り下ろす
命中
膝から崩れるシカ
3発・4発
動きが鈍くなると同時に頚動脈めがけて出刃包丁を差し込む
思うように血が出てこない
一度抜いた刃を再度刺す
離れて観察するもなかなか絶命しない様を近くで見るのは忍びなかった。
それでも死を受け入れているのか、静かにヒュー、ヒューと呼吸しながら横たわるシカ
ちょうど現場は新田の小学生・中学生が登校に通う通り道
子ども達が現場の横を通り過ぎていく・・・
いくらそういうことに「比較的」慣れているとはいえ、今そこで行われている光景にどう反応していいのか察しかねている子ども達の様子を肌で感じる。
「かわいそう」
そんな言葉がついつい僕の口からも漏れてしまう。
早く楽にしてあげたい
切腹時の介錯人がなかなかその使命を果たせずに四苦八苦している様を連想する。
シカはしばらくして絶命し、その後頭に引っかかったネットを取り外し、川辺で腸を出してから出勤したわけだが
その絶命の間の時間が恐ろしく長く感じた。(時間にしたら数分のことだったのだろうが)
狩猟をするならば、上手にその命を頂く術を心得ないといけない
ということをこのときほど強く感じたことはない。
鉄砲に対する抵抗はまだあるが、それでも鉄砲で命を奪う方がいいかもしれない
そんなことを考えた朝でした。
出勤後はシカを肉にする作業でしたが、そういうことに興味ある友人に声をかけたら見学に来ました。
田畑など人里に出てきて、人間生活と衝突するから、捕まえて食べているが、もし、シカは山、人は里、という風にうまいこと棲み分けが出来ていれば、僕はわざわざ山に出かけてシカを捕まえて食うということはしないのではないか
という風に今は感じる。
シカが日本で増えているのは事実なんだろうけれど、同時に山の荒廃ってのもやはり事実なんだろう。
山をなんとかしたい
「どんなときに秋を感じますか?」
この前の森林科学の授業の導入で聞いた質問
「僕は、寒くなってシカが人里に頻繁に降りてくるようになって秋を感じるようになりました。」
一通り生徒の反応を聞いた後に僕はこうやって答えました。
夏草がたくさん生えていた時期が過ぎ、きっと山にも草が減ってきているのでしょう。
最近ほんとにシカの気配を感じます。
今月に入って3頭新田の集落で捕獲しました。
出勤前にシカを捌いてから出勤します。
平日にシカを捕獲するとこういったことになります。
夜が明ける朝の6時~が勝負の時間です。
なおちゃんも育児の合間に精肉作業
フラフラな様子が伝わるでしょうか?笑
薪ストーブを使って肉を蒸します
このまま食べても鳥のささみのような感じです。
油漬けにしたら例のシーチキン缶風に仕上がります。
この度ヒットだったのは肝臓を使ったレバーペーストです。
なおちゃんがとても上手にこしらえてくれました。
今写真が無いのでまたレシピとともにお伝えします。