僕の野菜を食べるシカを食べる僕
自然農で野菜を作って、その野菜でシカをおびき寄せ、シカを食べる人
っていうステータス
金曜日の朝
目覚めても前日のけだるさが抜けていない。
久しぶりに風邪をひいたみたいだった。
学校には電話して休みをいただいた。
一日安静にしていようと思った。
朝7時半。
集落のおじいちゃんが家に来た。
近所の畑の囲いネットにシカがかかっていることを教えに来てくれたみたいだ。
一度は体調が優れないことをお伝えして、お断りしたのだが、なんだか困っていたようだったので気になってしまい、やっぱり処理することにした。
朝8時。
掛矢(頭をたたくもの)、出刃、100円カッター、バケツを持って現場に。
そしたら見事に角が引っかかっていた。
僕が行ったときには息が途絶えていた。
ちょっと前に近所のおじいちゃんが頭をたたいていたからそのときに死んだんだ・・・
合掌
すぐに血を抜いてはらわたを取って、皮を剥ぐ。
すぐ終わるかなと思っていたが1時間半もかかってしまった。
足の肉と、背肉だけいただいて、後は山に還した
また肉が10キロほど手に入った。
学校を休んだのに、午前中いっぱいはシカと過ごした。
なんだかお恥ずかしい
後で集落のおばあちゃんには
「よぉしてごさった、よぉしてごさった(よくしてくれた、よくしてくれた)」
と嬉しそうに褒められた。
嬉しかった。
風邪
なおちゃんにうつらないうちに早く治してしまいます
とりあえず、大根とカブは全部食べられちゃいました。
ほうれん草と春菊は残りました。
どうやらヤツらはアブラナ科の野菜が好みのようです。